寒波の影響はSEA-DOO修理にも!
PWC商品担当の伊藤です。
今年の寒波は、配送の遅延など様々な所で例年では起らない影響がありました。
その中で、当店の取扱商品にも寒波の影響を感じるお客様からの連絡があったので紹介します。
ちなみに、今回ご紹介する内容はSEA-DOOのインペラ交換した事のある方しか良く分からないとってもマイナーな内容です。
先日、SEA-DOO用ウエアリングを購入頂いたお客様から「届いたウエアリングの外周サイズが小さく簡単に取れてしまうから商品交換してもらえない?」と連絡がありました。
※ウエアリングとは3の部品で、1はインペラ、2はインペラブーツです。下からゲートの奥をのぞくと見えます。
このウエアリング(1)は通常プレス機でジェットポンプハウジング(2)に圧入するので簡単に取れる物ではありません。
そのため、本来であれば商品の異常ですが、今回については商品の問題ではありませんでした。
それでは、「原因は?」言う事になりますが、それが寒波による「寒さ」です。
余り知られていませんが、メーカーのショップマニュアル(サービス店用のマニュアル)に掲載されているウエアリングの取付方法に、プレス機で圧入以外にもう一つの取り換え方法の記載があります。
それが、「冷凍庫を使用する」です。
もちろん冷凍庫の重さで圧入ではありません。
その内容は、
1、ジェットポンプハウジングと新品のウエアリングを約1時間半冷凍庫に入れ、-10℃で冷やします。
2、新品のウエアリングを挿入します。
です。
冷やすことで縮ませて取り付けるのです。
なんとウエアリングは冷やせば縮むようです。
お客様に確認したところ、朝から車庫で作業をして、とっても寒かったそうです。
きっと車庫が冷凍庫なみに冷えていたんですね。
ウエアリングを取り付けたインペラハウジングを室内に数時間置いて頂いた所、問題はなくなったそうです。
毎年、作業をされているそうですが、今年は寒波の影響により特に寒く普段は起こりえない現象が起きてしまったようです。
条件がそろうとまれに起こりうる現象なので、SEA-DOOのインペラ交換をする方は知っていると役立ちますよ。(たぶん)
寒い時期にSEA-DOOに乗られる元気な方も、寒さで発生する特有の現象なので知っていると役立つかもしれない情報です。
ちなみに、ウエアリングは摩耗や傷、損傷などしていると加速が悪くなったり、最高速が伸びなくなったり性能に大きく影響します。
インペラの交換時に合わせて交換する事をお奨めします。
<本日紹介した商品>
SEA-DOO 補修用ウエアリング
PWC商品担当:伊藤