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プロペラのマッチングは
ある程度計算で見当がついても
実際に走ってみないと分からないことが多いです。
シビアなセッティングを出すには、
何度もテストを繰り返す必要があり、ベストのセッティングを探すのはメーカーですら困難を極めます。
そんな時にマッチングの成功事例ってありがたいですよね。
というわけで、非常に親切なお客さんからの報告をご紹介します。
Yさんの愛艇はステーサー400 with Suzuki DF40 セミVハルのデッキ仕様。

＊画像はイメージです。
純正の15ピッチプロペラを装着していたYさんは全開で50km/h（5800rpm）でしたが、なんとかして55km/hくらいまで伸ばしたいと考えていました。
そこで船外機をハイマウントして回転を伸ばそうと考えましたが、ベンチレーションでエアを噛んでしまい、思うような結果を得られていませんでした。
この場合の理論的な限界スピードは
15インチ×2.54cm×5800rpm÷2.27（ギア比）×60分＝58.4km／h
スリップ率は14.4％です。
回転数も上限に近い5800rpmまで回っていますので、そんなに悪いマッチングではないように思えます。
厳密に言えばプロペラのマッチングではありませんが、
Yさんはこんな方法で劇的なスピードアップを獲得しました。
これまでは重量のあるバッテリーをフロント2個、リアに1個＋燃料タンク。
しかし、ちょっとした噂を耳にしてバッテリー3個をすべてリアに移動させました。
なんと、回転数は6200回転、スピードは56km/hまでアップしました。
6200rpmはオーバーレブ気味なので、
ピッチを2ピッチほど上げてやる必要がありますが、
おそらく回転は下がってもスピードはさらにアップすることでしょう。
この結果を見る限り、Yさんは前荷重だったためプレーニングしても接水面が大きく、
それが抵抗になっていたと推測しています。
素晴らしいセッティング事例ですね。
by店長壁谷